「言うことを聞かない社員…実は“解雇できるけど、やってはいけない”が正解です」

「言うことを聞かない社員…実は“解雇できるけど、やってはいけない”が正解です」

今回は、多くの会社が頭を抱えるこの問題です。

トラブル事例

「上司の指示に従わない。態度も反抗的で、他の社員からも苦情が出ている…。正直、もう限界。」

結論

誤解を恐れずに言います。

このケース、“解雇はできる可能性があります”。

ただし——

解雇すると、会社が負けるリスクが非常に高いです。

「解雇できる」と「解雇していい」は別物

反抗的な態度や指示違反が続けば、解雇という言葉が頭をちらつきます。

でも「解雇は出来ないよな…」と考え、諦めてしまいます。

実は、労働基準法には「解雇をしてはいけない」とはどこにも書いていません。

では簡単に解雇して良いのでしょうか?

安易に解雇した場合はどうなるか?

裁判になった場合、会社側には

✔ 指導の履歴
✔ 改善の機会を与えたか
✔ 処分の段階を踏んでいるか

など、非常に厳しくチェックが入ります。

そして負けた場合…

バックペイ(未払い賃金の遡及支払い)
レピュテーションリスク(評判悪化)

このダメージは、想像以上に大きいです。

王道は「軽い処分の積み重ね+退職勧奨」

実務的な正解はシンプルです。

いきなり解雇に行かないこと。

まずは

✔ 戒告
✔ 譴責

といった軽めの懲戒処分からスタートします。

ここで大切なのは、

感情ではなく記録で戦う”こと。

例えば

・始末書を出さない → 怒らない
・淡々と「提出しなかった事実」を記録

これを積み上げていくことで、会社としての正当性が強くなっていきます。

解雇という選択肢は「外さなくていい」

ここ、すごく重要です。

最初から「解雇は無理」と思い込む必要はありません。

考えるべきはシンプルです。

・その社員に、会社にいて欲しいのか?
・それとも、いて欲しくないのか?

これを決めるのは、社長です。

その上で、

・段階的に処分を重ねるのか
・退職勧奨に進むのか
・最終的に解雇も視野に入れるのか

を戦略的に選ぶべきです。

解雇リスクへの現実的な備え

どうしても解雇に踏み切る場合は、

✔ 普通解雇+懲戒解雇の同時検討
✔ 証拠・記録の徹底整備

など、リスクを最小限にする工夫が必要です。

ただし、ここは完全に“プロ領域”です。

退職勧奨は「素人がやると事故る」

「じゃあ退職勧奨でいこう」

…ここも要注意です。

退職勧奨は、やり方を間違えると

・違法な退職強要
・パワハラ認定

に一気にひっくり返ります。

実際、私が顧問先にお伝えしている退職勧奨のポイントは——

35個程度あります。

それだけ繊細で、奥が深い領域です。

まとめ

言うことを聞かない社員への対応は、

単なる「人の問題」ではありません。

会社のリスクマネジメントそのものです。

・感情で切るか
・戦略で進めるか

この差が、会社の未来を大きく分けます。

あなたなら、この社員にどう対応しますか?